日本では貿易量全体の99.6%、国内だけを見ても4割以上を海上輸送が担っています。
海運業がなくては、生活も経済活動も成り立たない島国なのです。
また、日本は世界有数の船腹量(船の輸送力)を持つ国でもあります。
海運業は国内だけでなく、世界の物資輸送を支える国際的な社会インフラであり、
国内外に対する社会的貢献度や重要性がとても高い業界なのです。
- 船長・航海士・機関士など
- 大きな貨物船でも船員数は20名程度ですので、気心の知れた仲間と働くことができる仕事です。
- 船の運航管理、営業、組織管理など
- 海外の港や荷主・造船所とのやりとりなど、時には外国語を駆使しながら、運ぶ荷物や船の動きの調整、プロジェクトのマネジメントなどを行います。
海上職の魅力はなんといっても、世界の海を舞台に活躍できることです。 船舶に乗船すると土日祝日も船は止まらないので基本的に休日はありませんが、下船した後にまとめて休みを取ることができます。 例えば6ヶ月乗船した後、3か月の休暇を取得して自由気ままな旅に出る、なんてことも出来る珍しい職業です。 一方、陸上職もグローバルな活躍が期待できます。 国際海上輸送を行う会社では世界各地の事業所へ転勤の可能性もあり、海外生活をしたい方にも適した職業です。 また、世界中で会議や商談を重ね、各国の顧客を相手にすることで、洗練された国際感覚や流ちょうな語学力を身に着けることもできるかもしれません。
船は世界で一番大きな工業製品です。
例えば、長さが東京タワー以上にもなる全長400mを超える船舶もたくさんあります。
また大量生産の工業製品と違い、船は一隻一隻がオーダーメイド。
図面設計、製造工程の技術力、そして何より経験が船舶の性能・品質を大きく左右する。
いわば究極の「ものづくり産業」です。
我が国は世界シェア3位の造船大国であり、その造船技術はトップレベル。世界の造船分野をリードしています。
現在、温室効果ガスを排出しない究極のエコシップ「ゼロエミッション船」や「自動運航船」の実用化へ向けた研究開発により、地球環境負荷の低減や輸送の効率化にも取り組んでいます。
- 船の発注者との検討・契約など
- 造船は世界単一市場なので、世界中のオーナーやライバル会社を相手にするグローバルな仕事です。
- 船の建造工程・図面作成など
- 担当者の知識やアイデアが船の性能や品質を決める、やりがいのある仕事です。
- 設計図面から船を建造
- 材料の切断・溶接・組立・塗装、そして様々な機械や備品の取り付けて、世界で一番大きな工業製品を完成させます。
「ものづくり産業」の魅力は、目に見える成果(製品)が実感できることです。
特に造船産業。自分が担当した巨大な船が世界中の海で活躍することを想像しただけで、少し興奮してきませんか?
建造プロジェクトは、時に何十億円規模にもなるスケールの大きな仕事であり、無事に完了する時には大きな達成感を感じることができます。
また、国際貿易において海上輸送は増加し続けています。
国内物流においても海上輸送は代替のできない重要な輸送手段です。
世界の造船産業(造船市場)は、過去85年間では約60倍に成長しており、将来的にも日本の生活や経済にとって必要不可欠な産業であると言えます。